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活動報告

5月31日

川口の自民党を支持する女性の会である「さざんかの会」に御招きいただき、川口順子参議院議員とともに、国政報告をしました。同会の会合には昨年の選挙前にも川口議員とともにお招きいただきご挨拶しましたが、その時には川口議員はギランバレ症候群(原因の良く分かっていない神経性疾患で死亡例もあるが軽症例は自然完治する。)で車イスでした。私は「必ず治るから気を落とさず頑張って下さい。」と励ましましたが、今では川口議員は完全に回復し、党の環境調査会会長として大活躍され、私も日々ご指導いただいております。川口議員は小泉首相の下で外務大臣と環境大臣を務められた素晴らしく頭の良い方で、皆の多様な意見に注意を払いながらも一貫した方向へ議論を導いていくその卓抜した「理のリーダーシップ」には、いつも感嘆しています。
本日は、川口の新藤義孝経済産業副大臣・衆議員議員がAPECに出席のため不在で、岡村市長の市政報告の後、まず川口議員が地球温暖化の話をし、私は高齢者医療の話をしました。
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その後、東京へ向かい、この度顧問に推戴された日本病院会の総会に出席してご挨拶し、その後埼玉へ戻り、自民党桶川支部の総会に出席してご挨拶しました。


5月29日

法曹資格を持つ若手議員6人から成る「法曹の資質を考える会」で意見書をまとめ、町村官房長官に手渡しました。現在進められている司法制度改革の中で、法曹人口を大幅に増やす目的で、司法試験の合格や司法修習の修了のためのレベルを大幅に緩和しました。そのため、基本的な法的能力を習得出来ていない新人弁護士が増えており、また、弁護士事務所側の受け入れ態勢も既に限界に達しているため、相当数の新人弁護士が就職困難に陥っています。
司法改革の目的は「より身近で、速くて、頼りがいのある司法」の確立を目的としていますが、国民が質の高い司法サービスを容易に受けることができるようになるためには、何よりも質の高い弁護士が養成されることが不可欠です。特に司法サービスを必要としている地方における法曹は、法律問題全般に対する広い知識と経験を有していることが重要ですが、十分なトレーニングを受けていない弁護士ではこのような期待される役割を果すことは出来ません。質の低い弁護士が関与すれば、本来得られるべき権利を失ったり、的確な紛争解決を行えなかったりして、依頼者の利益を損なうことになるでしょう。それ以上に、就職出来ない新人弁護士は収入に困窮するため、債務整理等における悪質な活動に関与するおそれさえあり、国民生活に対して弊害となり得ます。
意見書は、単に司法試験の合格者数を増加させるだけの現行方針を見直し、まず資質を備えた法曹を着実に養成していくその基盤を速やかに整備し、その上で法曹人口を増加させていくよう求めています。同様の提言は、20を超える非法曹の若手議員からも出されています。
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5月26日

東京電力の人に、ヒートポンプの技術について講義を受けました。気体を圧縮すると高温になり、膨張させると低温になる性質を用い、熱を移動させることによって、僅かなエネルギーで高い暖冷房効果を得るシステムです。日本の技術が世界をリードしており、最新のシステムではエネルギーの効率を6倍にまで高めています。地球温暖化対策における必須の技術として、今後の一層の進歩と普及が期待されますが、今後は理論面についても研鑽を深め、技術開発を支援していきたいと思います。


5月24日

みのもんた氏が司会を務める「サタデーずばっと」に出演し、後期高齢者医療制度について各党の議員と討論しました。民主党は原口一博衆議院議員、共産党は小池晃参議院議員でしたが、番組の合間の話では医療への投資は必要である認識は一致していました。問題は財源です。患者さんの自己負担に限界がある以上、税か保険料を選択しなければなりません。同時に、若い世代と高齢世代の負担をどう考えていくかが重要な問題です。
大学での講義を終えた後、自民党鶴ヶ島支部、次いで自民党三芳支部の総会へ出席し、ご挨拶の中で、高齢者医療制度の説明をしました。
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5月20日、22日

2日にわたり、参議院経済産業委員会でバイオエネルギーを取扱う事業者の品質確認義務を強化した「揮発油等の品質の確保等に関する法律」改正案、及び大規模事業所を対象に行っていた省エネの推進施策の対象をフランチャイズ等の形態をとる場合や、ビル・大住宅等にも広げ、また、省エネ製品の普及促進を図る「エネルギーの使用の合理化に関する法律」改正案について質問しました。(開会日:2008年5月20日 (火)会議名:経済産業委員会、開会日:2008年5月21日 (水)会議名:国際・地球温暖化問題に関する調査会)
地球温暖化問題は深刻です。地球温暖化対策の実効性を上げるには、全ての主要排出国が参加することが不可欠でありますし、その場合、途上国が、自国民の生活や産業のレベルを先進国並みに向上することを、参加の前提として求めてくるでしょう。日本は世界に向けて2050年までに温暖化ガスの排出量を少なくとも半減させようとのメッセージを発信していますが、その達成自体、技術革新が進まなければ極めて困難なことは明らかです。石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料を代替する環境負荷とならない新しいエネルギーの開発が必須です。すでに原子力発電やバイオ燃料、水力発電、風力発電などは一定のシェアを占めるに至っています。さらに、太陽光発電、燃料電池、地熱発電、二酸化炭素回収貯留技術などの研究開発が進んでいます。途上国の側からしてみれば、安い化石燃料があれば、やはりそれを用いることになるでしょうから、結局は温暖化ガスを排出しない革新的エネルギーの生産コストを下げ、化石燃料と市場で戦えるレベルにすることこそ、最も本質的な問題であると思われます。現在、原油価格が急騰し、世界的な混乱が起こっています。化石エネルギーを輸入に頼る日本としては、革新的エネルギーの開発は環境対策以上にエネルギー政策として重要です。ただ日本の場合、農作物を原料とするバイオエネルギーや輸入の必要な稀少金属であるウランを用いる原子力発電や電池では限界があるでしょう。究極的には太陽光や地熱など、国内で供給可能なエネルギー源を出来る限り効率的に用いていくことが理想です。


5月18日

戸田中央医科グループの学術集会(TMG学会)に招かれ、医療界出身の国会議員としての立場から、現場の医療従事者の方々にエールを送りました。社会保障費の抑制政策により医療をめぐる環境が厳しさを増す中、医療機関の系列化が進んでいます。事業者の系列化は、事務部門を合理化して経営効率性を高めるために有用ですが、医療機関の場合、地域の特性に適合した弾力的な組織運営が求められます。戸田中央医科グループは、全国屈指の規模を誇るグループで、地域医療に大きな貢献をされています。また、ボートやソフトボールなどでは、社会人スポーツにおいて、大活躍されています。今後も、TMGグループの益々のご発展とご活躍を期待しています。
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その後、浦和で開催された埼玉県接骨師会の総会でご挨拶し、夕方からは自民党吉川支部の総会に出席しました。


5月17日

長崎における二日目は、専門医に対するインセンティヴのあり方について議論しました。
従来から各種の医学会で専門医制度が運用されてきましたが、専門医資格を得ても現実のメリットはほとんどありませんでした。
一方で、専門医試験が専門医の資質を担保するのに十分な審査となっているかも問題視されてきました。
有意義な専門医制度とするためには、専門医資格に報酬上の優遇などの現実的なメリットを持たせると同時に、審査基準を厳格にして、信頼される専門医資格とする必要があります。
近年、このような議論を背景に、新しい専門医制度がスタートしましたが、未だそのメリットについては検討段階です。
私は、専門医を診療報酬上優遇していくための幾つかの可能なモデルを示しました。


午前中の討論終了後、直ぐに空港へ向かい、東京で開催された日本ビーチボール協会の総会に埼玉県ビーチボール協会会長(日本ビーチボール協会副会長)として出席しました。



5月16日

本日と明日、長崎で開催される日本外科学会に2つの特別企画の講演者として招かれているため、本会議終了後、大至急で空港へ向かいました。
本日は、診療行為に関連した患者死亡の取扱いの問題です。
医療は本質的に不確実であるため、診療行為の結果として患者さんが期せずして亡くなることがあります。
従来、このような場合に患者さんのご遺族が死因究明を求める道は限られていました。
一方で、医師法には医師が死体を検案して異状を認める場合には警察署へ届け出るべき義務がおり、この規定を利用して、医療事故の原因究明を警察の捜査に期待しようという意見も主張されてきました。
しかし、医療現場に素人である警察が踏み込むことは、医療を成り立たせている医師と患者さんの信頼関係を崩し、医療従事者を萎縮させます。
悪い結果となり刑罰を受けることになるなら、困難な治療に敢えて挑戦する医師はいなくなります。
そうなれば本来救命可能である多くの患者さんが治療の機会を失ってしまうのです。
医療事故の原因究明は、犯罪捜査を職務とすする警察ではなく、専門家から構成される中立的三者機関によって行われるべきなのです。
私は、医療と法律を何れも専門的に学んだ数少ない者として、この問題に早くから取り組み、中心メンバーとして議論を進めてきました。
2006年2月に福島県の大野病院で癒着胎盤の処置の困難の結果、母親が出血死してしまったという事例について、地方の公立病院で一人で頑張っていた産婦人科の医師が逮捕されるという事件が発生しました。
この事件を契機に、医療に対する警察の過度の介入が社会的議論となり、それが地方における勤務医不足、医療崩壊の危機の主因の一つであることから、この問題を立法的に解決しようという動きが国会でも急速に高まりました。
2004年から厚生労働省が中立的第三者機関のモデル事業を開始し、そこで問題点を把握し、いよいよ立法化の段階に入っています。
新制度では、医療事故について医師が刑事責任を問われ得る場合は、故意や重大な過失があった場合に限定されていますが、医師の中には、過失の場合の完全な刑事免責を主張する人もあり、完全なコンセンサスが得られていません。
私は、医師・弁護士・政治家の立場から、新制度を専門職域としての医療界の自浄制度ととらえ、医療の信頼回復のために役立てるべきことを述べました。
今後も職域内の見解を統一するべく努力し、国民に対する責任ある医療を確立していきたいと思います。



5月13日

党の調査会から依頼されていた「医薬品庁(仮称)」に関する私案をまとめ、発表しました。
これまでの日本の行政では、医薬品や医療機器の有効性や安全性に対する科学的評価に関する体制が、財政的な限界もあり、欧米に比較して立ち遅れた状況となっていました。
その結果、新技術の利用の面では、欧米では既に一般に市販されるようになっている新しい薬や医療機器が日本で使えるようになるまで長い期間を要したり、また、日本からは画期的な医薬品や医療機器が生まれ難いなどの問題がありました。
一方、安全性監視の面では、医薬品や医療機器の安全性に関する科学的知見を収集・分析する体制が不十分で、薬害エイズや薬害肝炎などを防げなかった原因の一つになりました。
私の私案は、今までの医療や医薬品・医療機器開発や医療事故法務での専門的な経験と知識を元に、医薬品や医療機器に関する評価を真に科学的に行って、画期的な新医療技術を迅速に国民の健康に役立てるとともに、それらの安全性を積極的に確保していこうとするものです。
同時に今まで医薬品医療機器総合機構と厚生労働省の部局で二元的に取り扱われてきた医薬品・医療機器の審査、安全対策、監視に関する行政を一元化し効率化します。
ただ、「医薬品庁」は、審査・規制が主たる業務となる組織なので、これを創設するだけでは、新しい医療技術の研究・開発や実用化を強く推進することは出来ません。
それと並んで、現在まで文部科学省、厚生労働省、経済産業省、内閣府が分かれて所掌していた医療技術の研究・開発を一元的に統括管理する司令塔機能を発揮する組織を新たに創設し、各新技術の基礎研究から実用化のための開発までの具体的計画を戦略的に策定していきます。
現在でも総合科学技術会議がありますが、技術評価が中心で静的機能に終わっていました。
新組織は、科学技術による産業振興を含めたより政策的なダイナミックでアクチィヴな組織とし、これと「医薬品庁」を牽制的(技術審査面)・連携的(適正な新技術の迅速な実用化面)関係としていきます。


その後、私が起草した「修復腎移植」に関する意見書を議員連盟の決議として採択し、正式にプレス発表しました。
先日、桝添大臣に申し入れたのと同様の内容で、(1)万波医師らによる腎移植の過程では適切とはいえないと考えられる点も指摘される、(2)臓器提供をずっと待ち望んでいる多くの透析患者さんに移植を受ける機会が拓くために、第三者がしっかり監視する体制を整え、十分なインフォームド・コンセントを行った上であれば、修復腎移植を禁止すべきではない、(3)今回の万波医師らに対する厚生労働省の処分は、当初処分の根拠とされた修復腎移植に関する健康保険法令上の解釈及び処分の手続的適正に疑わしい点があり、認められない、というものです。
多くの報道機関の方から取材を受け、この問題に対する関心の強さが分かりました。
この問題の一般の方々に分かり難い点は、万波医師によって修復腎移植を受けた多くの患者さんが「命の恩人だ」として万波医師を擁護しているのに、反面、学会などが揃ってその方法を非難していることです。
私も、この問題の調査に入る前は、学会を中心に活動してきた医師として、おそらく、万波医師の方法の問題点を他の議員に認識させることが自分の仕事になるのだろうと思っていました。
ところが、多方面の専門家の意見を聞き、討論するうちに、学会側の言う理屈と実状とのギャップが分かってきました。
建前の理論のために捨てられていく臓器の中には、現実には移植可能な貴重なものが数多くあります。
もちろん、病気の無い腎臓の方が安全で望ましいことは言うまでもないことですが、だからといって、移植を待ちわびる患者さん達に透析療法の続行を強いる理由にはなりません。
第三者がドナーの適格性を審査し、ドナーとレシピエント双方がこの方法の問題点を十分に説明され理解し同意した上であれば、修復腎移植を認めるべきであると思います。




5月12日

参議院本会議が開かれ、道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部を改正する法律案の採決が行われ、民主党、社会民主党、日本共産党、国民新党などの反対多数で否決されました。
採決に先立って行われた民主党議員の反対討論では、道路特定財源の10年の延長を内容とする今回の法案が福田政権が公約している来年度からの一般財源化とは矛盾する点を指摘し、一方、自民党議員の賛成討論では、明らかに国土交通省の所管する問題であるこの法案が民主党の恣意によって参議院の財務金融委員会に付託された矛盾を指摘し、対立構造が際立ちました。
与野党の建設的な議論を行う前提として来年度からの一般財源化が公約されていたわけではありますが、地域生活の質の維持・振興のために必要な生活道路の整備の問題と、危機に瀕している社会保障への優先的な投資の問題をどう調整していくのか真剣に議論する機会とはなりませんでした。
結局は決まりきった筋書きの政治的パーフォーマンスに終わってしまう結果には、残念でなりません。


法案は明日の衆議院本会議で、与党による3分の2の多数で、再可決・成立することになります。