今回のテーマは、生活習慣とがんの関係です。近年、世界中で数多くの研究が行われてきましたが、現在、それらの研究で得られた科学的知見を統合する作業が進められています。2007年に世界がん基金と米国がん学会は、各種のがんの危険性を上げる生活習慣や下げる生活習慣について、図に示すような評価を発表しています。 禁煙と肥満は、各種がんの危険性を大きく高めるほか、心臓疾患と糖尿病に関しても最大の危険因子です。運動は、肥満を予防する上、大腸がんや乳がんの危険性を下げます。野菜や果物の摂取は各種がんの危険性を下げますが、肉類や塩分の摂り過ぎは、大腸がんや胃がんの危険性を上げます。
【現状において日本人に推奨できるがん予防法(国立がんセンターがん情報サービスを改変)】 |